個人でネット販売するやり方とは?メリット・デメリットや仕事内容、必要な手続きを紹介
2025.10.24:ブログ
目次
個人でネット販売を始めるのは決して難しくありません。近年では、誰でも手軽に自分のネットショップを持てる環境が整っています。ただし、一人でネット販売を運営するためには、さまざまな業務の把握が欠かせません。
この記事では、個人でネット販売を行うメリットやデメリット、仕事内容を紹介します。必要な手続きや成功のポイントも解説するので、ぜひ参考にしてください。
ネット販売は個人でも可能
ネット販売は特別なスキルや経験がなくても個人で十分に運営できます。スマートフォンやパソコンが1台あれば、気軽にネット販売に挑戦できる時代です。趣味や副業として始めるケースも珍しくありません。
特に、身近な不用品や自作のハンドメイド作品などの販売は、小さい規模でスタートしやすいでしょう。
かつては、ネットショップの開設には専門知識が不可欠でしたが、現在では状況が大きく変わりました。無料で使えるネットショップ作成サービスが増え、専門知識がなくても簡単に販売ページを作成できる環境が整っています。個人でもネット販売を手軽に始められるようになり、挑戦するハードルは低くなっているといえるでしょう。
個人でネット販売する3つのメリット
個人のネット販売には多くの魅力があり、主なメリットは次の3つです。
- 実店舗より運営コストを抑えられる
- 自由に運営できる
- 利益が全て自分に入る
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
実店舗より運営コストを抑えられる
ネット販売は、実店舗に比べて運営コストを大幅に抑えられる点がメリットです。店舗物件にかかる費用が発生しないため、少ない資金で運営を始められます。
ネット販売と実店舗でかかる主なコストを比較すると、次のとおりです。
| 項目 | ネット販売 | 実店舗 |
| 初期費用 | ・ネットショップ製作費 | ・物件取得にかかる費用 ・内装工事費 |
| 運営費用 | ・インターネット費用 ・ネットショップ月額手数料 |
・人件費物件の賃料 |
個人のネット販売は1人で運営するため、人件費を抑えられます。また、初期費用や月額料金が無料のネットショップ作成サービスも増えているため、実店舗を構えるよりもコストを抑えられるでしょう。
自由に運営できる
自分のペースで自由に運営できる点は、個人でネット販売を行う大きな魅力です。働く時間や場所、経営方針などをすべて自分で決められるため、理想の働き方が実現可能です。
具体的には、会社勤務と異なり、勤務時間に縛られず、自分のライフスタイルに合わせて働けます。また、経営に関する意思決定も、上司の承認を得る必要がなくスピーディーに行えます。
社内の人間関係を気にする必要もなく、自分の理想とする働き方でショップを運営できるでしょう。
利益が全て自分に入る
個人運営のネット販売は、得た利益がすべて自分の収入になるという金銭的メリットもあります。
会社員の場合、売上に貢献した分が給与に反映するとは限りません。一方で、個人でネット販売をしている場合、売上から販売手数料などの支出を差し引いた利益がすべて自分の収入になります。
その結果、努力による成果が実感しやすく、モチベーションの維持につながるでしょう。
個人でネット販売する3つのデメリット
個人でネット販売する際には、多くの業務を一人で担うことによるデメリットもあります。ネット販売を始めてから後悔しないためにも、事前に把握し、対策を立てておきましょう。
業務量が多くて忙しい
個人のネット販売では、業務の多さが影響して忙しくなりがちです。商品企画・仕入れ・受注管理・発送業務・顧客対応などの業務を一人で担当しなくてはなりません。
売上規模が大きくなるにつれて、複数人で対応する業務量に近づいていくため、仕事に追われてプライベートとの両立が難しくなる傾向があります。
自分のリソースが足りなくなってきた際には、業務効率化や外部委託を検討するとよいでしょう。
集客施策が難しい
売上を安定させるには、ネットショップ自体を知ってもらうための集客が欠かせません。しかし、個人は法人と違って広告費や専門スタッフを確保しづらく、集客に苦戦しやすい傾向があります。
集客にはインターネットを利用したSEO対策やSNS運用、Web広告運用といった施策が考えられます。しかし、個人が店舗運営と並行してこれらの施策を実施するのは難しいでしょう。
そこで、個人がネット販売をする場合、リピート率を上げる意識を持つことが大切です。そのためにはLINEなどのコミュニケーションツールを活用し、顧客との接点を増やすのがおすすめです。
休みが取りづらい
個人で運営している場合、自分が休むと業務が止まってしまうため、休みをとりづらくなります。ネットショップは24時間営業しており、顧客の問い合わせ対応や受注・発送業務が日々発生します。
ネットショップの顧客は商品到着までのスピードを重視するため、発送対応がショップの評価に直結しかねません。長期休暇を取得する場合は、事前にサイト上で休業期間を告知するなどの対応を行いましょう。
また、発送代行サービスを利用して、自分が休んでも事業が回る仕組みを整えておくことも有効です。
ネット販売の仕事内容
ネット販売の仕事は、商品を出品するだけでは終わりません。ここでは、個人でネット販売を行う際の主な5つの仕事内容を紹介します。
出品登録
ネットショップ運営は、商品の出品登録なくして始まりません。さらに、基本的な商品情報を記載するだけでなく、商品の特徴や魅力が伝わるような工夫が求められます。ネット販売では商品を直接手に取れないため、動画や写真といった視覚情報も大切です。
- 実際の使用シーンをイメージできる動画
- 商品のデザインがわかる写真
- サイズ感が伝わる画像
このようなショップで独自に用意した情報が、購入の後押しになるでしょう。
顧客対応
顧客対応は、信頼関係を築くうえで欠かせない重要な業務です。購入前の質問から購入後の問い合わせやクレームまで対応する必要があります。
問い合わせに対する丁寧かつ迅速な対応が、顧客満足度の向上につながります。誠実な対応の継続はネットショップのファンを増やし、リピーター獲得のきっかけにもなるでしょう。顧客対応は顧客が安心して買い物をしてもらうための大切な業務です。
受注管理
注文が入ると、入金確認や発送準備などの受注管理業務が発生します。注文後の処理を正確かつスピーディーに行うことが、顧客満足度を大きく左右するポイントです。
受注管理業務の流れは、以下のとおりです。
- 1.顧客へ注文確認メールを送信
- 2.顧客からの入金確認
- 3.発送指示
円滑に業務が進むよう管理していく必要があります。手作業ではミスが起こりやすいため、自動送信サービスなどを活用することが効果的です。業務負担の軽減と対応漏れの防止に繋がります。
発送業務
受注処理後は、商品を梱包して顧客へ届ける発送業務を行います。商品を安全に届けるための流れは、次のとおりです。
- 1.丁寧に梱包する
- 2.配送伝票を発行する
- 3.配送業者へ商品を引き渡しする
ネットショップのページへ掲示した発送スケジュール通りに商品を届けることで、顧客との信頼関係を構築します。梱包資材の準備や配送サービスの選定、スムーズな発送体制の整備が重要です。
在庫管理
在庫管理は、販売機会の損失や購入トラブルを防ぐために欠かせません。次に挙げる3つの在庫数を合わせておく必要があります。
- ネットショップ上の在庫数
- 手元にある商品の在庫数
- 帳簿上の在庫数
もし手元に商品がないにもかかわらず注文が入ってしまうと、顧客への謝罪対応やキャンセル手続きが必要になり、信頼を損ないかねません。
Atouchには在庫数を設定して管理できる機能が備わっており、適切な在庫を維持できます。
個人でネット販売サイトを作る3つの方法
個人がネット販売を始めるための方法には、主に3つの選択肢があります。
手軽さや集客力、デザインの自由度など特徴が異なるので、それぞれ詳しく見ていきましょう。
フリマアプリで販売ページを作成する
フリマアプリを使えば、手軽にネット販売が体験できます。代表的なフリマアプリにはメルカリやラクマがあり、スマートフォンから簡単に出品できます。
専門的な知識がなくても、誰でも始められる手軽さがメリットです。日常の隙間時間を活用すれば、出品から発送手続きまで一人で完結できます。不用品販売やネット販売をまず試してみたい方には最適な方法といえます。
ECモール(マーケットプレイス)でネットショップを出店する
ECモールへの出店も、ネットショップを作るうえで有力な選択肢です。Amazonや楽天市場といった知名度あるオンラインのショッピングモールに自分のネットショップを出店します。
最大のメリットはショッピングモールが持つ集客力です。多くの利用者がショッピングモールを訪れるため、自力で集客しなくても商品が見てもらえる機会が増えます。
一方で、ショッピングモールへの出店料や販売手数料が他の方法に比べて高くなる傾向にあります。さらに出店数が多いため、価格競争が激しくなり、収益が圧迫されやすい点には注意が必要です。
ECプラットホーム(ASP)でネットショップを開設する
ECプラットフォーム(ASP)を利用しても、ネットショップは開設できます。BASEやShopifyなどが提供するサービスを活用すれば、オリジナルのネットショップ開設が可能です。
ECモールと違い、デザインや機能の自由度が高く、ショップのブランドイメージを演出しやすい点が魅力的です。手数料も比較的安価で、低コストながら本格的な運営ができます。
Atouchを使えば、LINE上でネットショップが開設でき、顧客にも運営者にも使いやすい環境で運営できます。LINEを使っている年代は幅広いため、どのような顧客層を抱えていても使いやすいツールだといえるでしょう。
ネットショップ開業のやり方
個人でネット販売を本格的な事業として始めるには、正しい手順と計画的な準備が欠かせません。ここでは、ネットショップを開業するためのステップを8つに分けて解説します。
販売商品を決めて事業計画を立てる
まずは、ネットショップで「何を売るか」を明確にします。誰に、どのような価値をどのように届けたいかという具体的なコンセプトを作成することが重要です。
コンセプトに沿った商品を決めた後は、以下の項目などを記載した事業計画を立てます。
- 目標売上
- 目標利益
- ターゲットの顧客分析
- 競合との差別化ポイント
今後の方針がぶれないよう、具体的にまとめておくと、事業の方向性が迷った際に振り返る手段として効果的です。
商品の仕入れについて決める
販売する商品を決めて事業計画を立てたら、次は仕入方法を決めます。商品の仕入れは、ショップの利益率に直接影響するため重要です。
主な仕入方法は、次のとおりです。
- 卸売りサイト
- メーカーとの直接交渉
- 見本市や展示会への参加
さまざまな仕入方法から品質と価格のバランスを見極め、安定的に商品を供給してくれる仕入れ先を確保しましょう。
開業届と確定申告の提出
ネット販売を事業として行う場合は、開業届と青色申告承認申請書の提出が必要です。また、年間所得が20万円を超える場合、必ず確定申告を提出します。
「青色申告承認申請書」を提出しておくと、確定申告する際に最大65万円の特別控除など税制上のメリットが受けられます。
個人事業主として正式に活動を開始するためには欠かせない手続きであり、早めに手続きを済ませておくと安心です。
ネット販売で必要な資格・許可の取得
販売する商品によっては、法律で資格や許可が必要な場合があります。知らずに販売してしまうと、罰則の対象となるおそれもあるため、事前の確認が欠かせません。
例えば、販売品によっては次のような資格や許可が必要になります。
| 販売品 | 資格・許可 |
| 中古品 | ・古物商許可 |
| 手作りの食品 | ・食品衛生責任者資格 ・菓子製造業許可 ・密封包装食品製造業許可 |
| 酒類 | ・通信販売酒類小売業免許 |
資格や許可を取得するのに時間がかかる場合もあるため、時間に余裕をもって準備を始めましょう。
ネットショップの開設方法を決める
事業計画や手続きの準備と並行し、販売する場所としてネットショップを開設します。主な選択肢はフリマアプリやECプラットフォーム、ECモールの3つです。
最も手軽に始められるのはフリマアプリですが、ブランドの世界観を大切にしたかったり、手数料を抑えたかったりする場合はECプラットフォームが適しています。一方、多少のコストがかかっても集客力を重視するならECモールがおすすめです。作成した事業計画に合った開設方法を選びましょう。
支払い方法を設定する
ネットショップでは、利用できる決済手段を多く用意することが売上拡大に影響します。顧客が希望する決済方法がないと、購入をやめてしまう「カゴ落ち」の原因になりかねません。
代表的な決済方法は以下のとおりです。
- クレジットカード決済
- 銀行振込
- コンビニ決済
- キャリア決済
- ID決済(PayPayなど)
- 代引き
- 後払い決済
顧客が購入する際の利便性を高めるためにも、さまざまな決済手段を揃えましょう。Atouchを使えば、LINE上で決済まで完結できます。代表的な決済方法が利用できるため、カゴ落ちを防ぐことも可能です。
カゴ落ちに関して、以下の記事で具体的に詳しく解説しています。
関連記事:カゴ落ちとは?対策とECサイト売上向上の方法を解説
特定商取引法に基づく表記の対応
ネットショップを運営する場合、「特定商取引法」に基づき、事業者情報をサイト上に表示することが法律で義務付けられています。主に表示する内容は、以下のとおりです。
- 事業者名
- 住所
- 電話番号
個人事業主の方は、自宅の住所公開に抵抗があるかもしれません。しかし、消費者から請求があった際に遅滞なく情報を提供できるのであれば、住所の表記は省略できます。
Atouchでは特定商取引法に対応し、表記を柔軟に変更できる機能があります。請求があった際にもスムーズな対応が可能です。
集客方法を決める
ネット販売で売上を伸ばすためには、ネットショップへの集客が欠かせません。ショップを開設しただけでは顧客は訪れないため、訪問してもらう取り組みが必要となります。
主な集客方法は、以下のとおりです。
- SNS運用:InstagramやTikTok、Xなどを活かす
- SEO対策:Google検索で上位表示を目指す
- Web広告:費用をかけて広告を出す
また、集客できたからといって満足してはいけません。個人がネット販売をするためにはリピート率を上げることが大切なため、集客後の接点を維持できるようにLINEの活用がおすすめです。
個人でネット販売を成功させる3つのポイント
ネット販売は誰でも始められますが、事業として成功させるためのポイントが3つあります。
それぞれの内容を詳しく見ていきましょう。
集客の戦略を工夫する
ネット販売を成功させるには、ネットショップの認知を広げるための効果的な集客戦略が不可欠です。単純な情報発信だけでなく、ターゲット顧客に響くような方法に工夫しましょう。
主な集客方法の内容を表にまとめました。
| 項目 | 内容 |
| SNS運用 | 商品写真の投稿やライブ配信でファンを増やす |
| SEO対策 | ショップ名や商品説明文に検索されやすいキーワードを含む |
| Web広告 | 費用をかけて多くの人にアプローチする |
SNS運用やSEO対策は、地道な取り組みが将来の集客につながります。一方、Web広告はターゲットを絞って短期間での集客効果を期待できる手法です。
適正な在庫を管理する
在庫管理は、売上とコストのバランスを保つための重要な業務です。在庫が多すぎると保管コストがかかり、不良在庫という負債になるおそれがあります。
一方で、在庫が少なすぎると、商品が売れるチャンスを逃す機会損失につながりかねません。商品の売れ筋を予測し、常に適切な在庫量を維持しましょう。
手間のかかる棚卸しや在庫管理は、専門の代行サービスを利用して外部委託することも効果的な手段の1つです。
固定費を抑える
個人事業として安定して利益を出し続けるには、固定費をできるだけ抑えることが鉄則です。開業初期は売上が不安定になりやすいため、毎月の固定費をいかに低くするかが重要になります。
ネットショップを開設する際は、最初から高機能な有料プランを選ぶよりも、まずは月額利用料が無料あるいは低価格のサービスから始めましょう。
売上が伸びて機能が必要になったタイミングでプランをアップグレードすれば、無駄なコストをかけずに済みます。売上規模にあった予算を立て、コスト管理を心がけましょう。
ネット販売を個人ではじめるならAtouchがおすすめ
個人でネット販売を始めるなら、LINEで簡単にネットショップを開設できるAtouchがおすすめです。
Atouchでは、普段使い慣れたLINEのトーク画面上で、顧客が商品の選択から決済まで完結できます。LINEで決済できるサービスは他にもありますが、最終的にWebサイトに遷移してしまい、購入前に離脱されるケースがあります。特にITが苦手な高齢の方は遷移すると困惑してしまうため、幅広い世代が使い慣れたLINEで完結できるAtouchがおすすめです
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