1年で受注における割合が0.15%→18.04%に!マルチ計測器は客単価と継続率の向上を実感

マルチ計測器株式会社様

1986年に創業し、電気計測器や電流計測器、電流センサーの製造販売を手がける「マルチ計測器株式会社」。

受注・注文に関連する工程が電話や紙で行われており、購入までの流れをシステム化するため、2024年1月にAtouchを導入していただきました。導入から約1年でAtouch経由の受注割合は約18%にまで伸び、業務効率化を実現しています。

今回は取締役営業部部長の俵積田 将さんと営業部企画課の渡辺 郁さんに、Atouchの導入前に感じていた課題や、導入後の効果などについてお話を伺いました。

アナログな受注方法を効率化するためにAtouchを導入

マルチ計測器様の事業概要をお聞かせください。

俵積田:当社は、電気計測器・電流計測器・電流センサーの製造販売をメインの事業としています。それに加え、風速計や照度計といった現場計測機器の仕入れと販売も行っています。

マルチ計測器の得意領域は、漏電計測といった非常に小さい電流を計測することです。漏電とはケーブルの劣化などによって電気が漏れ出す現象で、火災などの原因になる可能性があります。

数アンペアや数十アンペアのような電流を計測する企業が多い中、漏電を測定する点に特化していることは、当社の強みです。

マルチ計測器が得意とする漏電計測器(左)と、実際の現場での使用例(右)。微弱な電流を高精度に測定する技術は、保守管理や安全対策の現場で高い信頼を得ている。

Atouch導入前は、どのような課題を感じていましたか?

俵積田:受注業務が電話やFAXといったアナログな方法だったので、効率化したいと考えていました。

また、支払いについても請求書や郵便振替用紙を送付して振り込んでもらう方法をとっており、クレジットカードでの支払いを希望するお客様の声が増えていたことも課題でしたね。

このように社内業務だけでなく、お客様の手間も減らしたいと思い、新しいシステムやECの導入を検討していました。

老若男女が使いやすい「LINE」を活用する点に魅力を感じて導入

Atouchを知ったきっかけと、導入を決めた理由を教えてください。

俵積田:社内の受注業務とお客様の決済方法を効率化できるシステムを探すために展示会へ伺った際、Atouchのブースを見つけたのが知ったきっかけです。

展示会では実際にLINEの画面で操作を説明していただき、Atouchの使いやすさに驚きました。展示会では他に6社ほどのブースも見て説明を聞きましたが、LINEを使っていたのはAtouchだけでしたね。

他社は専用システムを使っていて説明を聞いても難しく感じたため、自分がお客様だったらAtouchを使うだろうなと感じました。

マルチ計測器のお客様は40代以上が多く「新しいシステムを導入しても操作方法がわからず、なかなか浸透しないのでは」といった懸念がありました。

しかし、今やLINEは全世代で最も使われているSNSなので、Atouchならば幅広いお客様が抵抗なく使えると感じたことが導入を決めた理由です。

展示会に参加した後、改めて1時間ほどオンラインで詳しい説明を受け、月額費用やサポート体制についても確認しました。コスト面も良心的で、社内でも前向きな反応が多く、スムーズに導入が決まりましたね。

出典:「令和4年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査報告書」(総務省情報通信政策研究所)を基に作成

自由なクーポン発行で購入率と継続率が高まった

導入後の効果はいかがでしょうか?

俵積田:この1年間で3回のセールを実施したところ、LINE経由の受注割合が最初は0.15%だったものが、2回目で8.81%、3回目では18.04%まで増加しました。電話やFAXでの受注が減るので、業務効率が向上しています。

また、お客様にとっても大きなメリットがあります。これまで郵便局に行って振替用紙で支払っていたものが、クレジットカード決済が可能になったため、支払いに足を運ぶ時間がゼロになりました。実際にお客様からも「楽になった」との声を多くいただいています。

Atouchで特に便利だと感じた機能を教えてください。

渡辺:クーポン発行が自由にできる機能です。Atouchでは、割引率や有効期限、発行頻度なども自由に設定できます。

これまでマルチ計測器ではクーポンを使っておらず、キャンペーンの案内をお客様である電気保安関連の約5,500名にDMを送るだけでした。今はLINEの新規友だち追加時にクーポンを発行するなど、あらゆる施策が打てるようになっています。

たとえば電話で注文があった際に「LINEを友だち登録すると初回のクーポンも使えますよ」と伝えると、当初の要望以外の製品も追加で買ってくれるケースもあります。

クレジットカードも一度登録すれば2回目以降の購入は簡単なので、リピートしてくれるお客様も多いですね。LINEだと購入に対するハードルが下がるので、客単価や継続率の向上に貢献してくれます。

LINE上で配信される割引クーポン(左)と、トーク画面内での製品購入画面(右)。Atouchの導入により、販促施策の自由度が向上し、初回購入や追加購入を後押しする仕組みが整った。

友だち登録を増やすために、どのような工夫をされましたか?

俵積田:AtouchはLINEで構築されていて操作性にも優れているので、とにかく友だち登録さえしてもらえれば良さを実感してもらえる自信があります。

そこで、私たちは既存のお客様にLINEで購入できるようになったことを知らせるDMを一斉に送付しました。さらに、製品展示を行う場で、製品紹介に加えてLINEで購入できることも伝えています。

マルチ計測器が扱う製品の業界はDX化があまり進んでおらず、Atouchを導入したことが他社との差別化にもなっています。私たちもIT部門が主導で社内向けにDX化を進めていたのですが、お客様向けのDXについては、Atouchが最初の取り組みとなりました。

まだまだ電話やFAXで受注を行うケースが多い中、LINEという新しくて便利な注文環境を整えていることは、当社の強みになっているとも感じています。

すぐに相談できる関係性が心強い

運用面でのサポート体制はどのように感じていますか?

渡辺:とても手厚いサポートをいただいています。ちょっとした疑問を伝えるとすぐに返事をいただけますし、「こんなことをやりたい」という相談にも具体的な提案をいただけます。

たとえば、当初はクーポン機能を使えないプランだったのですが、トライアルで使わせていただき、効果を実感できたのでプランを変更しました。

また、下取りキャンペーンを実施した際の価格表示方法についてもアドバイスをいただきました。下取りの有無で価格が変わるため、どのように表示すればよいか悩んでいたところ、オプションの機能を活用する方法を提案していただき、とても助かりましたね。

疑問点や挑戦したいことがあると、すぐに相談できる関係性でいてくださるのは心強いです。

AtouchはLINEでのショッピングにとどまらない可能性を秘めている

Atouchはどのような企業におすすめできますか?

俵積田:ECを検討していたり、DX化を進めたいと考えていたりする企業におすすめできます。LINEなので導入のハードルが低く、少人数でも始められる点が魅力です。

実は、当社では個人でLINEを使ったことがなかったメンバーもいたのですが、Atouchの運用はスムーズにできています。最初はLINEを初めて触るメンバーと私の2人で管理をしていたので、それだけ直感的に使える仕組みだということです。

また、Amazonと比べて導入費用が圧倒的に安いのも大きなメリットです。まずはLINEでECを始めてみて、実際に使いながら可能性を探っていくのがいいと思います。

今後の展望についてお聞かせください。

俵積田:まずは、LINEの友だちを1,000人程度まで増やすことを目指しています。

また、現在は特定の団体向けが中心ですが、幅広いお客様にLINEで購入していただけることを認知してもらいたいです。そのため、マルチ計測器のホームページでは、ほぼ全製品についてLINEから購入できる旨を掲載しています。

さらに、友だちが増えてくれば販売チャネルとしてだけでなく、新製品情報の配信など広告宣伝ツールとしても活用できると考えています。AtouchはLINEで受注や購入を効率化するのはもちろん、友だちを増やせばより幅広い活用ができるツールです。