友だち登録者の購入率90%を実現!BtoCに挑戦した理美容業界の株式会社菊地がAtouchで売上の60%を獲得した理由

株式会社菊地様

理美容室向けに美容商材や理美容機器の卸売業を営む株式会社菊地が、初のBtoC事業として立ち上げたヘア&スキンケアブランド「mih」。北海道由来の成分を積極的に採用し、北海道日本ハムファイターズとのコラボで話題を集める同ブランドの販売戦略の要となっているのがAtouchです。

EC未経験からmihを立ち上げ、わずか1ヶ月半でAtouchの導入を完了し、現在では売上の60%をAtouchが占めるまでに拡大しています。今回は同社サロンサポート部の鳴海和彦さんに、Atouch導入の経緯や効果、活用方法などについてお話を伺いました。

LINEの高い普及率と密なコミュニケーションが魅力でAtouchを導入

株式会社菊地様の事業概要と、Atouchで販売しているハンドクリーム「mih」についてお聞かせください。

理美容室に向けて業務用の商材を卸している美容代理店事業が、私たちの主軸の事業です。それに加え、美容室の経営支援やマーケティングといった全般的なコンサルティングも行い、サロンさんと一緒に課題解決に取り組んでいます。

今回は卸売業だった株式会社菊地が、BtoBだけでなく新たにBtoCにも挑戦しようということで、「mih」のブランド立ち上げに至りました。

「mih」の特徴は「美容で北海道を元気にしよう」という方向性のもと、オール北海道で臨んでいることです。工場や使っている主成分・有効成分など、すべてを北海道産にしました。現在は北海道を代表するプロ野球チームの北海道日本ハムファイターズとコラボして、プロモーションを展開しています。

初めてのBtoC事業でLINEを活用するに至った経緯を教えてください。

今回の挑戦はBtoCだけでなく、ECで販売することも私たちにとって初めてのことでした。社内で販路について協議した際、北海道日本ハムファイターズの本拠地であるエスコンフィールドHOKKAIDOの実店舗に加え、多くの人が買えるECサイトが良いのではないかという話が出ました。

しかし、一般的なECサイトでは、お客様とのコミュニケーションが難しいという課題が出てきました。その中で、株式会社ガバットプラス様の紹介でAtouchを知り、LINEでもショップを開設できることを知ったのが最初のきっかけです。

LINEは国内の普及率が非常に高く、お客様にとっても身近なツールです。LINEを活用して販売すれば、お客様と密なコミュニケーションをとれると考えて、LINEの活用に至りました。

LINEの中でもAtouchを選んだ決め手は何でしょうか。

決済まで一気通貫でできる点がAtouchの一番の魅力でした。お客様の使いやすさを考えると、購入まで同一のツールで進められる方が親切です。ブランドの背景やストーリー、製品の使い方のアドバイスなどから購入まで一気通貫でできるのは便利ですよね。

お客様と長期的な関係を築くためには、身近で使いやすいLINEによる密なコミュニケーションが重要だと考えました。

店舗開設はECモールよりAtouchの方が「100倍楽」だった

Atouchの導入はスムーズに進みましたか。

とてもスムーズに進みました。操作性がシンプルで、初めて触っても疑問点がなく操作でき、非常に使いやすいですね。現在は私を含めて3名がAtouchに携わっていますが、全員問題なく操作できています。

Atouchを実装するまでの準備は、リッチメニューの構成を考えた程度です。契約してから実装するまでの期間は1ヶ月半ぐらいでしたので、このスピード感も助かりました。

ECモールでの店舗開設と比べると労力は変わりましたか。

「mih」はLINEの他にAmazonでも販売しており、店舗開設についてはAtouchの方が100倍楽な感覚です。ECモールでは商品登録の申請やプラットフォーム側からの返答を待たなくてはいけないなど、労力も時間もかかります。自社でECサイトを作るよりは楽とはいえ、それでも工数がかかります。

Atouchは一定の型の中で必要な素材を埋めていくだけなので、圧倒的に手間が少なく済みました。

ECモールとAtouchをどのように使い分けていますか。

ECモールであるAmazonや楽天市場、Yahoo!ショッピングは、新規集客には適していると思いますが、売って終わりになってしまう懸念がありました。そこで、ECモールで新規のお客様を集客し、LINEへの導線を作り、そこでお客様とコミュニケーションをとっていく戦略を立てました。

具体的には、購入してくださったお客様の商品の同梱物にQRコードをつけてLINEに誘導したり、カスタマーメールで直接LINEを紹介したりしています。この際、ただLINEの友だち登録を促すのではなく、LINEでしか見られない北海道日本ハムファイターズの選手画像なども理由づけとして訴求しています。

LINEの友だちが求めるものを理解した発信を意識

お客様とのコミュニケーションで工夫している点はありますか。

LINEを活用している以上、友だち登録していただいた後は、ブロックされる可能性があります。私たちは常に、ブロックされないための工夫を考えながらコミュニケーションをとっています。

具体的には、友だちが飽きないような情報配信や、LINEだけでの解禁情報、写真や動画を送っていますね。友だち登録だけで終わらず、その後も継続的な関係性を築いて、ブランドのファンになってもらうことが大切です。

ファンになってもらうために実践していることをお聞かせください。

「mih」は新しく立ち上げたブランドであり、発売から北海道日本ハムファイターズとコラボして展開しました。そのため、現在は「mih」のファンよりも、コラボした選手のファンの方が多く友だち登録してくれています。

そこで、オール北海道で製造しているブランドコンセプトなどに加え、コラボした選手のファンに何を送ると喜んでもらえるのかを考えて配信しています。

これまでは、私服でのオフショットやビデオメッセージを実際に配信しました。一方的に自分たちが伝えたいことだけを発信するのではなく、友だちになってくれた人が何を求めているのか、どういったところに興味があるのかというところまで踏まえて発信していくことを大切にしています。

友だちの約90%が購入し、LINEで買うハードルの低さを実感

Atouch導入後に感じた効果をお聞かせください。

ECサイトやECモールとの大きな違いは購入率の高さだと思っています。友だちになってくれたお客様のうち、約90%の方が購入に至っていますね。

また、売上に対するAtouch経由の割合は60%ほどです。半分以上を占めているので、非常に大きな効果だと実感しています。これはLINEを使うことによって、ブランドコンセプトなどを丁寧に友だちに配信できるからだと感じています。

発売初日のプロモーションについて教えてください。

「mih」は2025年5月3日に発売を開始し、同日のエスコンフィールドHOKKAIDOでブランドローンチを記念した冠試合を実施しました。

当日は来場者特典のクリアファイルを作成し、自宅に帰ってからでも購入を検討できるようにLINEの友だち登録に繋がるQRコードを印刷したり、球場内のショップにもLINEへの導線を記載したスタンドPOPを作成したりしました。

当日は約3万人へのリーチがあったので、そこに対してLINEを訴求するというアクションができたのは大きかったですね。

LINEがなかったらここまで登録数は増えていなかったと思います。もしECサイトやECモールを訴求していたら、「後で検討しよう」と思った人はそのまま購入せずに終わってしまうケースが多いかもしれません。

しかし、日常に慣れ親しんだLINEであれば、少しでも興味を持っていただけたら友だち登録をしてくれます。

LINE上で友だちとして繋がっていれば、後日ブランド背景や製品説明の配信をすると買ってくださる方も多くいます。実際に試合当日に登録して、後日改めて買ってくださったお客様も多くいましたね。

Atouchは企業の“ファン作り”に相性の良いツール

どのような事業者にAtouchをおすすめできますか。

BtoBやBtoC問わず、幅広い事業者さんにおすすめできます。売上の拡大はもちろんですが、Atouchはコミュニティ作りやお客様のファン化に優れているので、お客様との関係性を重視している事業者さんであれば、効果的に活用できます。

LINEというお客様にとっても馴染みやすいSNSを活用しているので、Atouchは売上も会員数も増やせるツールです。まずは、大きく構えすぎずに始めてみるといいと思います。

今後の展望とAtouchを使った目標をお聞かせください。

まずは直近の目標として友だち数を1万人にしたいという目標があります。その中でも、ただ友だちを増やすだけではなく、密にコミュニケーションを取りながらお客様がワクワクしながら継続して買い物体験ができる場作りを意識していきます。

今後、「mih」は北海道の他の企業とのコラボも考えています。引き続きAtouchを活用しながら北海道を盛り上げていくために、さまざまな施策を実行していきたいですね。